主に大腸菌によって引き起こされる病気ですが、特に女性の場合、肛門と尿道が近いため、大腸菌が尿道に入りやすくなります。膀胱炎が悪化すると、腎臓から尿路への出口である腎孟に炎症が起こり、腎孟腎炎になります。
勝胱炎の症状は頻尿や排尿時の痛み、血尿などですが、腎孟腎炎の場合、悪寒やふるえのあと、急に高熱を発することがあります。
一番の改善策は、下半身を温めて血行を促し、患部への白血球の供給を促すこと。水分をとって排尿回数を増やしたいなら、冷たい水は避け、生姜紅茶や梅醤番茶を飲みましょう。
解決法その1「ゆで小豆」
ビタミンやミネラル、食物繊維の豊富な小豆は、漢方では「赤小豆」といいます。含有成分のサポニン(ポリフェノールの一種) には強力な利尿作用があるため、脚気や心臓病、腎腺病などに処方されますが、膀胱炎にもよく効きます。小豆50gを水600ccに入れ、小豆が柔らかくなるまでゆでます。黒砂糖で味付けしていただきますが、小豆の苦手な人は、ゆで汁を飲んでもいいでしょう。市販されている粒あんで、お汁粉を作ってもかまいません。
解決法その2「レタス汁」
レタスの葉を水で煎じて作る「レタス汁」は、膀胱炎や腎孟腎炎によく効きます。レタスには利尿作用、解熱作用がありますが、生のレタスは体を冷やす陰性食品なので要注意。体を冷やすと症状が悪化するおそれがあるので、レタスサラダなどの生食は避け、必ず熟を通してから食べましょう。レタスの葉300gを、600ccの水で半量になるまで煎じます。ガーゼかふきんで汁をこし、1日3回に分け、空腹時に温めて飲みます。
解決法その3「蜂蜜入り生姜紅茶に黒糖をプラス」
「膀胱炎になったら、たくさんおしっこをして細菌を洗い流しなさい」とよくいわれますが、水分のとり過ぎは体を冷やし、かえってばい菌の繁殖に拍車をかけてしまいます。症状を改善したいなら、体を温める生姜紅茶にハチミツを加えて飲みましょう。ハチミツは、古代エジプト時代より解熱剤として用いられた「天然の甘味料」。殺菌効果や整腸効果、鎮静作用があります。生姜紅茶にハチミツを適宜加え、かき混ぜて飲みます。1日3~5杯が目安です。
生姜+紅茶+黒糖の効能はこちら。
解決法その4「きゅうりの浅漬け」
キュウリにはカリウムやイソクエルシトリンなど、強力な利尿成分が含まれているため、漢方では高血圧や心臓病、腎臓尿、肥満症など、利尿の必要な病気によく用いられます。ただし、南方産のキュウリは体を冷やす陰性食品。そのまま食べると逆効果になるので、浅漬けやぬか漬けなど、塩を加えて陽性に変えてから食べます。キュウリは体も冷やすので食べ過ぎには注意です。