余分な水は体を冷やし、そして冷えは痛みの原因になると漢方では考えます。雨が降る寒い日や、クーラーの効いた部屋で体に痛みが生じるのは、体内の水分が過剰になり、体が冷えるからです。
頭痛も、「水分過剰」と「冷え」のサインです(ただし、急激な頭痛に襲われた場合は、脳卒中やくも膜下出血などのおそれがある)ので、すぐに病院へ。
鎮痛剤で一時的に痛みを止めても、痛み止めは体温を下げる作用があるので、次の頭痛の芽をつくるようなもの。根本的に改善したいなら、体を温めて利尿や発汗を促し、余分な水分を排泄するのが一番です。
解決法その1「こめかみに梅干し」
鎮痛剤が手に入りにくかった時代は、よく梅干しの果肉をこめかみに貼って頭痛を治していたものです。
塩分が多い梅干しには、体を温めて血行を促す作用があります。
こめかみに貼ることで塩分が皮膚からじかに吸収され、頭部の血流がよくなり、痛みが改善されるというわけです。梅醤番茶や梅干し汁で体の内側からじっくり温めてもいいですが、「頭痛がひどく、今すぐ治したいけれど、鎮痛剤は飲みたくない」というとき、試してみるといいでしょう。
痛み止めの飲み過ぎが頭痛をひどくしているケースもあります。
痛みのたびにすぐに鎮痛剤を服用している人は要注意です。
頭痛もちの人は生活習慣の改善も必要です。
解決法その2「手浴」
42~43度くらいの熱めめのお湯を張った洗面器に手首から先を3分つけ、その後、冷水を張った洗面器に10秒つけます。これを5回繰り返します。
解決法その3「ツボ「百会」」押す
百会(両耳の先端を結んだ線と、鼻から頭頂に向けて延ばした線が交差する点)を指先でギュッと押し、パッと離す動作を数回繰り返しましょう。
根本的な解決として体の余分な水分をしっかり排泄することです。半身浴などで汗をたっぷりかいて、はとむぎ茶などの強力な利尿作用で不要な水をどんどん排泄しましょう。