胃や十二指腸の病気は、冷え性の人がかかりやすい病気です。女性に多いのもこれらが影響していると思われます。ストレスがたまると副腎髄質からアドレナリンが分泌されて血管が縮み、胃腸の粘膜の血行が悪くなり、冷えて、潰瘍になりやすくなります。この病気にかかる人は、みぞおちがひんやりと冷たいのが特徴。
おなかを触って冷たい人は胃が丈夫でなく、日常的に胃もたれ、胃痛がある人が多い。
代表的な症状はみぞおちの痛み、げっぷ、空腹時に胃が痛くなるなどの他、悪化すると、胃や十二指腸粘膜から出血して、便の色が黒くなります。傷ついた粘膜組織を回復させるには、温めるのが一番。血行がよくなれば胃腸の粘膜に栄養が行き渡り、治りが早くなります。
解決法その1「梅醤番茶」
胃腸病に即効性のあるのが梅醤番茶。材料の梅干し、醤油、生姜、番茶は、どれも体を温めてくれます。特に生姜に含まれるジンゲロンには抗潰瘍作用があり、飲むだけで胃腸が温まり、吐き気や胃痛、腹痛を抑えてくれます。1日1~2回の飲用でいいでしょう。生姜より温め効果の強力なのが蒸し生姜です。
- 種を取った梅干し1個を湯飲み茶碗に入れ、果肉を箸でつぶす。醤油を加え、よく練り合わせる。
- 生姜を おろ し ふきん でしぼって3~4 滴落とす。
- 湯飲みいっぱいに熱い番茶を注ぐ。
- かき混ぜて飲む
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解決法その2「キャベツ」
ビタミン、ミネラルを豊富に含んだキャベツは、ヨーロッパでは「貧乏人の医者」と呼ばれています。ヨーロッパでは古くから、胃潰瘍を治す特効薬としてキャベツ汁が飲まれてきましたが、1951年、米国スタンフォード大学外科学のチェイ二-教授が胃潰癌患者に飲ませたところ、全員が治癒したというデータがあります。キャベツに含まれるビタミンUには、胃・十二指腸で傷ついた粘膜を修復する作用がああります。
生食の場合、食後に冷えるようであればさっとお湯にくぐらせてから食べるといいでしょう。
解決法その3「こんにゃく湿布」
胃が冷えると痛みが増します。そのため、胃痛をがあるときには、徹底的におなかを温めることが大事。温めたコンニャクをおなかにあてれば、芯からじんわり温まってきます。ただし、低温やけどには注意すること。コンニャクは保温性が高いので、肌着の上からコンニャクをあてましょう。
解決法その4「じゃがいもの黒焼き」
ジャガイモには「健脾益気(胃腸を強くし、気力、体力を充実させる)」の効能があると漢方ではいいます。ジャガイモに含まれるビタミンCには細胞組織の再生機能の促進作用があり、イオウ、リン、塩素は皮膚、粘膜の浄化・再生に有効です。厚さ1cmほどにスライスしたジャガイモを、網で真っ黒になるまで焼きます。それを、1日に2〜3枚食べます。