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「食欲不振」「食べたくないときは無理して食べない」が健康の基本

食欲がないときは食べない
食欲がないときは食べない

「食欲がない」というのは、人問の治癒本能が働いているときでもあります。胃腸の消化吸収機能を休ませることで他の内臓器官に血液がたっぷり供給され、その結果、体熱が上がって免疫力が上がったり、排泄力が増して健康な体になるのです。
ただし、これといった病気もなく、食べ過ぎてもいないのに食欲が落ちているなら要注意です。不規則な生活でストレスがたまっていないか、見直す必要があります。
食欲を刺激する食べ物としては、らっきょうや梅干し、リンゴ、生姜、シソなどがあげられます。胃腸に負担をかけず、疲労回復にも効く食材です。

解決法その1「らっきょう」

「血液を浄化する魔法の漬け物」といわれるラッキョウは、食欲不振時におすすめの食べ物。胃腸の血流をよくして消化吸収を助けるため、食前に3~5粒食べるといいでしょう。
ラッキョウに含まれるジメチル・トリスルフォドやメチル・アリルトリスルフィドなど硫化アリルは、ビタミンB1 の吸収を助けるため、疲労回復の作用もあります。

解決法その2「かつおの味噌汁」

カツオは脂肪の含有量が少ないものの、タンパク質の含有量は獣肉以上あり、中性脂肪やコレステロールを低下させるEPAや、脳を活性化させるDHAがたっぷり含まれる健康優良食品です。
特に血合い(身の赤黒い部分) には、ビタミンA、B2 、B12や鉄が豊富に含まれるため、体力低下時や病後の滋養食に適しています。カツオのみそ汁を飲めば胃腸が温まって血行がよくなるうえ、体内に効率よく栄養が補給できます。

「せき・たん」老廃物を出して血液をきれいにする

咳・たん
咳・たん

せきはたん(外から吸収したホコリや細菌と、血液中の老廃物が肺に排泄されたもの)を出すための、体の自然な反応です。「血液浄化反応」のひとつなので、鎮咳剤(せき止め) を飲んで脳の咳嗽中枢をマヒさせて無理に止めてしまうと、たんが肺の中に貯まってしまい、肺炎を併発したり、気管支炎を長引かせるおそれがあります。

せき、たん、汗、鼻水、涙など、すべての排泄現象は体の浄化作用。「せきはたんが出きってしまえば自然に治まる」と考えて、せきを抑えるより、たんを取る治療を行うといいでしょう。

解決法その1「ぎんなん」

イチョウの種・ギンナンは、古来、「せきやたんに効く」といわれ、昔は「国民病」といわれた結核によく用いられていました。漢方のせき止め定喘湯(ていぜんとう)の成分になっていることからも、鎮咳・去疲作用があるのは明らかです。

焼いたギンナンを毎日5〜10粒食べたり、ギンナンにハチミツをかけて食べると、たんが出やすくなります。呼吸器病の人のたん切りはもちろん、健康な人でも常食することでたんが排出され、血液がきれいになります。ただし、ギンナンには青酸が含まれるため、食べ過ぎると消化不良を起こすので、1日5〜10個程度。

ぎんなんについてはこちら

解決法その2「ミカン風呂」

南方産のミカンはそのまま食べると体を冷やす陰性食品ですが、皮を日に干して「陳皮」にすると、強力な保温作用を発揮するようになります。

3~4個分のミカンの皮を日に干して乾燥させたものを浴そうに入れたミカン風呂は、冷え性を改善し、血行をよくして、せきをおだやかに止めてくれます。風邪の初期や、ストレスがたまったときにも効きます。

「発熱」熱を無理に下げない、発熱不要物が燃えている

発熱
発熱

風邪や肺炎だけでなく、ガンや膠原病などの難病、あるいは単なる疲労だけでも、発熱することがよくあります。その理由は、発熱して体温が上昇すると白血球の活動が盛んになり、免疫力が上がること。
体温が度皮上昇すると、免疫力は30数パーセント上昇するというデータがあります。

逆に、体温が低下すると、免疫力は下がります。発熱は「体内の老廃物や血液の汚れを燃焼している状態」ですから、あわてて薬で下げようとしてはいけません。体を温めて燃焼を促し、「発熱する理由」を取り除けば、再発やぶり返しを防げるのです。

解決法その1「野菜ジュース」

ニンジンとリンゴで作るニンジンジュースは体をポカポカと温め、血液の汚れをとる「健康の万能薬」ですが、さらにキュウリとレモンを加えれば、発汗が促され、スムーズに解熱できます。
ニンジンの体を温める作用、リンゴ酸の消炎効果にキュウリの利尿件用が加われば血液の浄化力がパワーアップするうえ、レモンのビタミンCには白血球の貪食力を促進する作用があります。ニンジン2本、リンゴ2 ~3個、キュウリ1本、レモン1/2 個をジューサーにかけ、1日3~3回に分けて飲用します。

解決法その2「葛粉入り生姜紅茶」

熱い紅茶にすりおろした生姜を適量入れ、はちみつで甘味をつけた生姜紅茶は、黒砂糖(また発熱した体を「応援」してくれる飲み物。
紅茶のカフェインによる利尿作用と、赤い色素のテアフラビンによる温め作用が強力なうえ、生姜の発汗・利尿作用が加わって、体内の汚れや老廃物がどんどん燃えていきます。
また黒砂糖やハチミツには滋養強壮作用があるので、発熱による気力・体力の低下が予防できます。生姜紅茶を飲むだけでも効果的ですが、さらに強力に体を温め、発汗を促したいなら、くず粉をプラスしましよう。
保温作用が高まり、体の芯から温まって、どんどん汗が出てきます。
生姜紅茶の作り方はこちら

解決法その3「ねぎの味噌汁」

ネギを含め、タマネギやニラ、ニンニクなどのアリウム属の野菜にはアリイン( アリル硫化物)が含まれます。強力な発汗作用や利尿作用があり、体内の老廃物を排除するため、漢方では、熟の出る病気の特効食として知られます。
熱いみそ汁にネギをたっぷり入れて飲み、すぐに就寝するといいでしょう。寝ている間に効率よく老廃物が燃焼されます。みそ汁をつくる時間がないなら、ネギの白い部分(2本分)をみじん切りにして生のまま器に入れ、適量のみそを加えて熱湯を注ぐだけでもいいでしょう。

解決法その4「豆腐シップ」

明の時代に書かれた薬学書には、「豆腐は胃腸の働きをよくして気力を高め、血液を浄化し、発熱を抑える」と書かれています。すぐれた植物性タンパク質や各種ビタミン、ミネラルをバランスよく含む豆腐は、消化吸収率ほぼ100% の超健康食晶。小さい子どもからお年寄りまで、体力が低下したときに食べれば、格好の栄養補助食品になります。
漢方では、陰性食品である豆腐は、解熱の外用薬としても用いられてきました。豆腐半丁をつぶして小麦粉3分の1カップを加えてよくまぜ、ガーゼに伸ばしておでこに貼れば頭がひんやり冷え、気力の低下やだるさなど、発熱時の不快な症状がすみやかに緩和されます。