Home > 免疫力アップで疲れ知らずの体 > 週末に行う免疫アップ法 > 土日に気楽に始めるといい

土日に気楽に始めるといい

疲れが取れる「理想の週末

これまで、疲れない体をつくるための基本的な知識と、実践のコツを紹介しました。

ただ、仕事が忙しく、今日からいきなり実践するのが難しそうという方は、無理をする必要はありません。疲れやすい人は、往々にして働きすぎの傾向があります。働きすぎている人の多くは、真面目な人です。

真面目な人は、ひとつの健康法を知ると一生懸命に覚え込み、厳格に実施しがちです。あまり厳格に実践すると、むしろ「体の声」を聞き落として、自分の体に合たわないことをしてしまい、体調を崩しやすくなるかもしれないのです。

そもそも、今までとは違う習慣を、無理に実行しようとすること自体がストレスになり、交感神経を緊張させ、疲れやすい体質を助長しかねません。

ですから、気楽に休日からでも始めてみたらどうでしょう。なかなか休日を取れない人は、まず休日を取ることから始めればよいと思います。

人間、考え方も、体質も、生活も、人生も、急激に変えることは難しいものです。それぞれに「慣性の法則」のようなものが働いているからです。
体の声を聴きながら、少しずつ努力をして、軌道修正をするしかありません。そぅした中で、ある日ふと気がつくと、「そういえば、ずいぶん疲れにくくなったな」と感じられる状態になつている。

真面目な人、忙しくて疲れている人にとっては、そのくらい気楽に始めるのが、ちょうどいいと思います。そこで、休日から気楽に始めてみる体質改善のコツを紹介したいと思います。

休日は、週単位、月単位で取ることが多いので、それと同様のサイクルで実践できる方法です。

1日単位の疲れをためない実践と併せて読むと、生き方改善のポイントがよりいっそう明らかになるでしょう。皆さんの中には、自分なりのストレス解消法をお持ちの方もいるでしょう。

休日などに好きな趣味に没頭し、仕事のストレスから解放されようとしている方は多いのではないでしょうか。しかし、好きでやっていることが本当にストレス解消になっているのかどうか、一度チェックしてみることも意外に重要です。

たとえば、平日が忙しくて、交感神経が優位気味の人が、休日に、あまり交感神経が優位になるようなことをすると、かえって疲れが増すかもしれません。平日に日を酷使している人が、休日にも目を使いすぎると、ますます交感神経が緊張して疲れます。

休日には、ごろ寝をして、チャンネルを切り替えながらテレビを長時間観たり、ゲームをする人も多いかもしれません。仕事でパソコンの画面を見るよりはましだとしても、やはり目は疲れます。

その最中は、楽しい情報が自動的に流れてくるので、スッキリしますが、夕方ごろ一息つくと、「ちょっと疲れたな」と感じるのが普通です。

やはり休日くらいは、目を休めなくてはいけません。一方、日ごろラクをしすぎて疲れやすくなっている子どもたちが、休日もゆっくり休む生活をしていると、ますます疲れやすくなってしまいます。

お父さん、お母さん、子どもたち家族それぞれに自律神経のバランスが違うでしょうから、それぞれの現状を観察し、バランスを取り戻すのにふさわしい過ごし方をするとよいと思います。

40歳を過ぎたら寝だめはNG

平日に忙しく仕事をしている人のなかには、休日に「寝だめ」をするのが楽しみな人も多いでしょう。

たっぷり時間がある休日にいつもより多めに睡眠を取ることで、何とか体調を戻そうというわけです。「休日の寝だめはよくない」とも言われますが、そうでもないと思います。

理想を言えば、平日に夜遅くまで長時間労働をしないことに尽きます。とは言え、現実には、そんなことを言っていられないほど忙しい人だっているはずです。

でそういう人にとって、健康を守る砦は、休日の寝だめしかないでしょう。少しでも多く寝ることで、副交感神経を優位にし、体を修復するのは意味のあることだと思います。

寝だめをする人は、しない人より、抑うつや不眠になりやすいという報告もあるようです。しかし、だからといって寝だめはよくないと禁止すると、おそらく抑うつや不眠どころか、免疫力が落ちて大きな病気をしてしまうに違いありません。

寝だめをする人が、しない人よりも抑うつや不眠になりやすいとすれば、寝だめをせざるを得ないような平日の忙しさやストレスそのものが、主たる原因だと言っていいと思うのです。

確かに、自律神経のリズムは乱れます。1週間、朝から日中にかけて交感神経がフルに働いていたのに、お昼すぎまで寝て過ごせば、午後まで副交感神経が優位になります。ですから月曜日には、体全体がだるくなりがちなのですが、それでも病気になるよりましです。

寝だめは、疲れをためないためのベストの策ではないけれども、次善の策として、疲れから病気に進ませないためのストッパーの役割を果たしているでしょう。寝だめをせざるを得ない人は、すればよいのです。ただ、その状態のまま胡代、知代を迎えると必ず病気になります。ですから、できるだけ早いうちから、「寝だめをしなくても済む仕事能力、仕事のスタイル」を身につけ、疲れをためない生活をするように挑戦してみてください。

言うまでもありませんが、普段からストレスもなく、交感神経が緊張することもあまりないラクすぎる生活をしている人は、寝だめをすると疲れやすさを助長するだけです。休日こそきちんと起きて、できるだけ活発に活動するようにしたほうがよいでしょう。